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28．ラーメンとお好み焼き、ハシゴ
阪急東通商店街は飲み屋が多く、なかなかこれはと思わせるたたずまいの店が見つからない。ウマいものを見つける嗅覚にかけては自信のある俺たちではあったが、どうも都会のケバケバしさに惑わされてしまう。
商店街を端から端まで往復して、結局入ったのは「まるふくラーメン」。これは前出のＩ氏もおすすめで、ラーメン紀行でもあるし、「まる」と名のつくラーメン屋というのも和歌山がえりの何かの縁だろうと思ったりした。店内は小奇麗で、ラーメンだけしかメニューがないという潔さは気に入った。チェーン店のようだったが、味もそこそこだった。
店を出るときに大阪プロレスがポスター貼りの依頼で入店してきた。おっさんと覆面レスラー２名。すれ違ったときは「あ、写真撮りたい」と思い、聞いたらＯＫ。めでたく記念撮影をした。「チケット買わない」とも言われたが、旅行者の俺としてはそれはムリだと断った。元みちのくプロレスのスターＳ・デルフィンも参加する大会だったので、シチュエーションが違えば買っていたかもしれない。
１８：００には新大阪へ着きたい。まるふくラーメンを出て、残された時間は１時間弱。微妙な間だ。しかしせっかくだからとまるふくラーメンと最後まで入店候補に残っていたお好み焼き屋にも行った。しかし「せっかくだから」というのは旅行者の気持ちを揺さぶる常套句だな。
昔ながらの店構えでフツーのお好み焼きだった。皿が出てこないので鉄板からそのまま食べるのが大阪流かと思ったが、あまりにも食べずらいのでおばちゃんに言ったら、皿は出し忘れだった。お詫びにマヨネーズをくれた…。まずくはなかったが、大阪だから必ずウマいと思ってはいけないとわかった。
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