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30．ふるさとのラーメン
ラーメン店には激戦区とよばれる地域がいくつかある。東京に顕著で、荻窪や恵比寿、環状７号線沿いなどに代表される。また有名地方にもそれぞれご当地ラーメンがあり、その名声は全国区だったりする。
残念ながら俺の出身地、山口県徳山市というのは、そのような全国ラーメンマップには出てこない。埼玉以上にラーメン番外地である。しかし、そんな地でもウマいラーメンを出す店が「第二スター」である。
徳山市が誇れるしょうゆラーメンである。これを食べるために徳山に帰る友人も何人かいる。徳山へ行ったら絶対に外すべきではない！全国マップには載らないが、このあっさりスープは正統なるしょうゆラーメンであり、スタンダードといってもいい。番外地でこのレベルのラーメンが食べられることを徳山市民は自覚すべきだ。
31．エピソードⅠ
この夏の話題作といえば、スターウォーズ・エピソードⅠである。スターウォーズサーガの第一篇であり、全米公開前の盛り上がりは凄かった。だが蓋をあければ、長い予告編とまでいわれる出来映え。そこまで言われたら自分で見てみるしかない。
もともとスタートレック（厳密には新スタートレックＴＮＧ）ファンの俺だが、スターウォーズも３部作はビデオも買っており、期待はしている。日本のドラマに例えるなら、スタートレックは「特捜最前線」であり、スターウォーズは「Ｇメン’７５」という感覚だ（わかりずらかったかな）。
長い予告編とは言い得て妙だ。夏休みの昼間、観客は俺を入れて５人。地方とはいえ寒かった。オビ＝ワンがまったくの脇役扱いでいいのだろうか。スターウォーズ第一作（つまりサーガでいえば４／９話目）へのつながりからするとフォースの力云々という、いわばなんでもありのトンデモ超能力ばかりが目立っていて薄っぺらい。これでホントにつながるのだろうか。ま、次ができたら観てしまうだろうが、やるなら間を置かずやってほしい。予告編なんだから。
32．実家のリフォーム
実家は昔大学生の寮をやっていた。全１０部屋あったが、バス・トイレ・台所は共同、電話もピンク電話だった。家賃は１．５万円程度だったと思う。作った当時は全部屋埋まっていたが、最近ではこういう寮に入る学生が激減したためやめることにしたそうだ。出来たころ俺は小学生だった。大学生がやけに大人に見えた。
やめたあとはそちらを母屋にして、いまの自宅を取り壊すという。流行りのリフォームだ。部屋も統廃合し、完成すれば９ＬＤＫになるという。部屋がたくさんあるのはいいことだが、自分の育った古い家が消えることに寂しさもある。それは田舎を離れて暮らしているからかもしれない。
リフォームが出来たら油彩を描いて送ろうと、Ｆ４カンヴァスを買ってきた。だが何を描くべきかずっと悩んでいた。小品だから静物画でもいいがあまりコンセプチュアルでない。人物画は描きなれているがリフォーム祝いという感じじゃない。悩んでいると、ふとあることを思い出した。いまある母屋を実家のデジカメで映したので、それを埼玉の俺の自宅にメールで送っていたのだ。そうだこの家を描けばいいじゃないか。子どもの頃から住みなれた家である。美しくはないが、絵になる家だと思う。デジカメ画像だけでなく、自分の筆で描いておきたいと思った。
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